カメラを購入するためカメラ用品店に足を運ぶと・・・たくさんの種類のカメラがあります。カメラ初心者の方に多い質問が、どのカメラを買えばいいのかわからないというもの。
カメラの値段もピンキリ。
初心者が使うエントリーモデル、写真愛好家が使うミドルエンドモデル、プロが使うハイエンドモデルやフラッグシップモデルは何が違うのでしょうか?
カメラのラインナップの特徴と、自分に合うカメラ選びのポイントをご紹介します。
カメラのラインナップの特徴
デジタル一眼カメラを買う理由は、子どもやペットのかわいい姿を撮りたい、趣味の旅行や山歩きにカメラを持って行きたい、かわいいお花やカフェの写真をキレイな写真でSNSにアップしたい、ネットショップの商品をキレイに撮影して売り上げを上げたいなど、人それぞれだと思います。
まず、カメラのラインナップの特徴を簡単に説明しますね。
初心者向けエントリーモデル
オールマイティに誰が撮っても簡単にキレイな写真が撮れることを前提としたモデル。オートモードやシーンモードなどのカメラ任せの機能が充実しています。ライブビュー撮影やタッチパネルを採用した直感的な操作の機種が多いです。ボケの量や明るさなどを細かく設定して撮ることもできますが、ボタンが少ないシンプルな操作系なので細かく設定する操作が少し面倒だったりします。価格はカメラとレンズのセットで、5万~10万円前後です。
写真愛好家向けミドルエンドモデル
撮影目的や表現の方向性が明確な人向けのモデル。イメージセンサーや画像処理エンジンなどの画質、オートフォーカスや連写などの性能、付随する機能など、全てがエントリーモデルに比べてペックが高くなります。また、機能を割り当てた独立ボタンやダイヤル、自分が使いやすいようにカスタムできる機能が充実しています。ただし、機種によってはオートモードやフィルターモードなど、初心者向けの機能も搭載しています。価格はボディ単体で10万円以上~30万前後。
プロ向けハイエンドモデル~フラッグシップモデル
高解像度高精細な画質、防塵防滴などの堅牢性やシャッターユニットの耐久性など、全てにおいてハイスペックなモデル。操作のレスポンスやフォーカス性能もよく、高感度で撮影してもノイズが出にくく常用感度として使えます。ハイエンドモデル同様に機能を割り当てた独立ボタンやダイヤル、カスタム機能が充実。撮影に特化したモデルなどで、オートモードは搭載していません。価格はボディ単体で20万~70万前後。
同じメーカーのカメラでもラインナップで、性能や操作性、値段が変わります。しかし、値段の高いカメラがその人にとっていいカメラとは限りません。例えば子どもの成長をキレイに撮りたいママが、プロ用の大きくて重いカメラは必要でしょうか? 小さな子どもの荷物は多いのでプロ用のカメラを持っていても持ち歩くのが面倒になり、使わなくなる可能性の方が高いでしょう。高性能なカメラを持っていても、撮らなくては宝の持ち腐れです。1人ひとりに合っているカメラがあるので、自分が撮りたいもの、撮りたいシーンを思い浮かべて選びぶといいですよ。
カメラを選ぶポイント
カメラ選びで一番たいせつなことは、お店に行って実際にカメラを触ってみること。購入前にネットの口コミやレビューなどで下調べをする方も多いと思いますが、フィーリングはとても大切です。カメラの大きさや重さ、実際の色や質感、持ちやすさなどは、WEBの情報やカタログではわかりません。また、お店なら複数のカメラを同時に見られるので、カメラの重さなど比べることもできますよ。購入はネットでもいいのですが、事前にカメラを触ってみましょう。
また、お店にはカメラに詳しい専門スタッフがいるので、スタッフに相談するのもオススメです。カメラ選びを相談するポイントは、自分の撮りたいシーンや、「とにかく簡単に撮りたい」「カメラをは趣味としてある程度高スペックなものが欲しい」など、自分の希望を明確にすること。具体的なビジョンがあるとスタッフの方もアドバイスがしやすくなります。
使いこなせるか不安な方はセミナーがオススメ
カメラメーカーやカメラ販売店は、カメラを貸出したセミナーやイベントをよく開催しています。デジタル一眼デビューしたいけど使いこなせる心配・・・と言う方は、購入前にそのようなイベントに参加して実際に撮影してみるのもオススメです。専門スタッフの方が親切に使い方を教えてくれ、カメラ選びの相談にも乗ってくれるので安心ですよ。
カメラメーカーセミナー一覧(五十音順)
レンズキットは何を買ったらいいの?
デジタル一眼カメラはレンズが交換できるので、カメラの販売形態が「ボディのみ」、「標準ズームキット」、「ダブルズームキット」と複数あり複雑です。
初めて一眼カメラを買う方は、ボディとレンズがセットになった標準ズームキットがオススメです。
レンズ1本の標準ズームキットより、標準ズームレンズと望遠ズームレンズがセットになったダブルズームキットの方がお得に感じるかもしれません。
しかし、家の中で子どもや料理を撮ったり、カフェやお花などお散歩スナップを撮ったりする場合は、標準ズームレンズで十分だったりします。望遠ズームレンズは近づいて撮ることができないので、意外に望遠ズームレンズで撮影できるシーンは限られています。
「運動会を撮りたい」、「コートの外からスポーツを撮りたい」、「野鳥や飛行機を捕りたい」と、遠くにあるものを撮影する目的の方以外は、使うことがほとんどないと思います。
標準ズームレンズ1本でもレンズの特性を理解して撮影のコツを知っていれば、キレイな写真を撮ることができます。逆に特性を知らなければ、どんなによいレンズを持っていてもキレイに撮ることはできません。2本目のレンズは、自分の撮りたいものが見つかってから買い足しても遅くはありません。もしかしたら望遠レンズではなく、大きなボケが作れる単焦点レンズが欲しくなるかもしれませんよ。
できるだけ安く買いたい方は・・・
最新機種や最新機能にこだわないのなら、現行ラインアップの1つ前のモデルを購入するというのも狙い目です。ひとつ前のモデルなら、機能や画質に大きな差はそれほどありません。
あなたにとってピッタリの1台が見つかりますように。
撮影:南都礼子 文:加藤マキ子(ツナ☆カメラ)